受験生の心境
受験へのムードが高まって来る時期にちょうどプロ野球のドラフト会議あります。
あのドラフトの指名を待つ心境って受験生に近いんじゃないでしょうかね。
「オレ、いけてます!」とプロ志望届を出して手を挙げて「確かにそうだね!」と認めてくれる球団を待つ。
まさに受験生ですな。
大学生であれば、4年間かけて徐々に上り調子で力をつけて4年生になり最近になって指名が有力視される者もいれば、甲子園で活躍し大学1年2年が全盛、故障して4年生になっても調子が上がらない者もいる。
つまり、
入試を控えて、成績が上り調子のノリノリの受験生
と
成績が下り坂の「昔の名前で出ています」的な受験生
がいるってわけです。
ドラフト会議では「今の調子」だけでなく、過去の実績や潜在能力なんていうまだ見ぬ力も球団が独自に換算して最終結果が出ますので、この方式は内申点と当日の学力検査結果を合わせて結果を出す高校入試型といえましょうか。
入試当日をいかにノリノリで乗り込むか
それでいくと、中学入試は過去の実績云々ではなく、たいていは受験生の「当日の出来不出来」がすべての一発勝負の超短期決戦型ですから高校入試型よりも受験生の「今の勢い」が結果により大きく反映される。
当日に向けて調子を上げていった者がより有利になるってわけです。
もちろん短期決戦型の一発勝負といっても、今までが「0」で、当日が「100」になるなんて夢みたいなことは起こらない。「100」が「110」にもならない。つまり実力以上の力は発揮できないんですな。
でも「100」の力はあるけれど、当日「70」しか出せないってことは起こり得る。
中学入試ではいかに持っている力「100」に近いパフォーマンスを出せるかどうかです。
必ず2問は間違うからね
親技の親カツ講座でいつも言っているのは
テストに向かって完璧に準備して仕上げても「できる問題も2問は間違う」と。
2問は許容範囲で考えましょうと。
なので私たちはテストで「2問間違えても」合格できる力の獲得を目指す。
子供にとっては極限状態になる入試ですからミスはする、誰だってするんです。1つか2つ、ミスはする。それを計算に入れたうえでやっていくことです。
逆に一切のミスが許されない、ミスしたら合格最低点を下回るって状態で受験するってことは厳しい戦いになる。ミスが許されないって感情や気持ちがミスを誘発するからね。
たとえばですが「あと2問できてたら合格最低点だった!落とした2問はできそうな問題だから入試まで時間があるし大丈夫」というような話が交わされたとするなら、これはある意味で危険信号です。
だって当日も2問は落とすから。落とさずにきっちり取れたらすばらしいし、そうあってほしいけれど、2問はできる問題を落とす前提で点数の積み上げを計算すべきだし、その仕上げに入っていかないといけないってことです。
中学入試では、その仕上げ具合が高校入試ではある「内申点という持ち点」がないため、より強く作用するってわけです。
まあ、「持ち点」があろうがなかろうが、入試当日は持っている力以上のものは出てこないので、いかに持っている力「100」に近いパフォーマンスを出せるかどうかが勝負。
その勝負にはもう耳にタコができるほど聞かされている入試演習で問題選択と時間配分の訓練が欠かせないってことですな。
→ 【お母さんからの相談】受験まで時間がなく早くなんとかしたい。