ギックリ腰の時にベットで考えたこと
ギックリ腰で10日ほどベットの上でバカンスをさせてもらっていろいろと考えることがありました。思いついたことをノートにメモしていたら1冊が終わってしまったくらいなので、そのことについてはこれからおいおい書いていくことにします。
そのうちの1つを書きます。
今回のギックリ腰でメッチャ効いた痛み止めがあったのに嫁がそれを私に渡してくれたのは一睡もできずにのた打ち回った10時間後のことでした。
痛み止めを飲んで痛みが和らいで眠ることができたわけですから、実にありがたい効能だったわけです。助かった。しかし、嫁のことは恨むわけです。
すごい薬をくれた天使のはずが「それならもっと早く出せよ、この悪魔」に大転換する、そのことです。
つまりタイミングです。
大事なのはタイミング
すごくいいものでも、出すタイミングが遅れれば効けば効くほど恨まれる。それくらいなら出さないほうがよかった、やらないほうがよかったという結果にもなりかねない大問題なんですよね。
子供に関することでも、このタイミングは実によく問題になります。たいていは「もう少し早く手を打っておけば・・・」という後悔になって表れる。
親の都合でそのタイミングが遅れると圧倒的に感謝されるべきことであっても、逆に恨まれる。
鉄は熱いうちに打て!とはよくいったものです。子供も「熱い」うちに打つべし!
親の都合でそのタイミングを失えば恨まれますから。
勉強をする時の約束
たとえば、親技の算数でいえば
「途中式をきちんと書きなさい」
「丁寧な字で書きなさい」
「筆算でやりなさい、それを書きなさい」というのは定番で勉強を始める上での大前提です。
汚い字で
筆算もせずに、
途中式も書かずに
イイ点数取りたいなんておこがましい話です。
練習はしないけれど、プロ野球の選手になりたいとか勉強はしないけど医者になりたいとかと同じレベルの話です。
この大前提の話が子供にもよりますが、学年が上がれば上がるほどなかなか身につかない、できなくなっていきます。
途中式も書かずにイイ点数取りたいなんておこがましい
「筆算でやりなさい」
「こんなカンタンなもの筆算なんかする必要がない」「途中式をきちんと書きなさい」
「そんなの書く時間はない」「丁寧な字で書きなさい」
「自分では読めるからこれでいい」…etc
知恵がついてくると、面倒だから、しんどいからやらないのに、
なにかと屁理屈をいってやらない「正当な理由」を並べて
子供は対抗してくるようになります。
学年が上がっても有無を言わせず「やれ!」と言ってやらせれば、なぜそうするべきなのか、そうしたほうがいいのかはやってみたあとでわかってくる。
「なんでやる必要があるんだろう?」と考える前に「やれ!」って言われたからやってみるというわけです。その結果、なぜそうする必要があるのかがわかる。話は早いわけです。
そうやってやらせてみて、
これまでただの一人も「これをやる意味がない」なんて言った子供はいない。
わかるからです。
そのあと続けてそれをやれたかどうかはどうかはわからない連中も数多いけれど、やった連中はステップアップしています。
しかし、そうしたことを「やれ!」と言ってやらせるタイミングを失っている子供に、そのタイミングを失った親自身が「やれ!」と言ってやらせることは難しい。
なんとかやらそうとしても「先生は書かなくてイイと言った」とか「賢いあの子はそんなことやっていない」とかあれこれとやらないでいい「正当な理由」を知恵のついた子供は言って親に対抗する。
で、結局その大前提である約束が守られない。ゆえに成績は上がらない。間違ったやり方でいくら頑張ってもイイ結果は得られません。当然です。
タイミングを失うと取り戻すエネルギーは3倍!
小学校低学年の時にやらせられなかったことは高学年になってからはもっとやらせることはできません。中学生になればもっと難しい。
その親がタイミングを失っていることもそうだし、
小学生を説得できなかった親が中学生を説得できるわけがないからです。
「途中式を書かないし、筆算もしないからすごく怒ったんです。我慢できませんでした。すいません」とメールで報告してくる親の方がいますが、私に謝る必要はありません。
第一、私は怒っちゃいけないなんて思ってないもん。
でも、問題なのは「怒った」けれどやっぱり「約束は守らせられなかった」その点なんです。それってホントに怒った言えるの?
怒って「やらせました」ならわかるけれど、
怒って結局「やらせることができませんでした」じゃ意味がない。
そこです。
そこのところを親が考えて大前提のところはやらせないと。親が変わるっていうのはそこですから。今まではただ怒るだけでしたが、怒って「やらせました」までがセットです。
そうまでしてやらせるものは「100点取りなさい!」「1分で100個覚えなさい」なんていうできもしない結果についてではないですよ。
やれば誰でもできる、
誰ひとりできないことはない、
それくらいカンタンで当たり前のことを
「やらせる」だけですから。
それなしに成績が伸び続けるなんてありえないし、イイ結果が出るなんてことはない。
もし仮にそうした約束を守ることなしにイイ結果が出続けているなら子供にとっては不幸なことです。だって上のレベルにいけば必ず伸びが止まるし、いずれ通用しなくなるし、最も危険なのは「このやり方でイイ」と勘違いして進んでいくこと。
そのために子供も「熱い」うちに打つべし!
タイミングを失ってはならない。
それが習慣になれば当たり前すぎて「途中式書いています」とか「丁寧に書いています」なんて意識はなくなるから。無意識でできるようになるから。
では、そのタイミング、「ウチは逃してしまったようね・・・」とガッカリした親の方。
今やりましょう。
子供のタイミングは逃してしまったかもしれないけれど、親が「しまった」と思ったそのタイミングは逃してはなりません。
→ 【親のノウハウ】中学受験は親の受験。親が変われば、子供も変わります。
まさしく「今でしょ!」ですな。
「いつやるの? 今でしょ!」は流行語で終わらせちゃいけない。
変えるべきなのは親の子供への対応だけなんですから。
親のほうが変わるんです。
へ~んし~ん!ですな。