中学受験の親の悩みQ&A
中学受験をめざす親のみなさんから届く報告、悩み、相談は年間1,000を超えます。ストロング宮迫が答えたものをまとめてみました。

中学入試を目指す、中学受験を始めるにあたってひとまず考えておいてほしいことを記しておきましょう。

ここでの中学入試・中学受験とは私立中学の入試の事を指しています。

すでに中学入試に向かって走り出している人もいると思いますが、もう1回最初の原点に戻ると思って今一度読んでみてください。

中学受験は子供に大きな負荷がかかる

まず初めに中学入試は、

通常子供に非常に負荷がかかる「種目」である

このことを親は認識しておくべきです。

子供に大きな負荷をかけることを恐れる必要はありませんが、塾に通うにしてもそうでないとしても中学入試で問われる試験範囲を勉強するのは子供に「大きな負荷」がかかることは間違いありません。

そのことを中学入試を目指す子供の親は、頭に叩きこんでおかなくてはなりません。

大きな負荷とは、いかなるものなのか?

いつも私が中学入試の負荷を説明するときにいう話がるのでこのサイトのほかのページでも触れていて繰り返しになりますが、もう一度ざっくり書いておきます。

中学受験の大変さは知っておくべき

何度も書いていますが中学受験をする連中の受験生は中学3年生が受ける公立高校入試の問題、英語を除けば7割は取ります。

習っていないという分野もあるけれど、それでも理科社会、国語なんかは満点に近い点数を取る子供だってザラにいます。上位の連中っていうのはそうなんです。

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小6生に公立高校入試も社会の問題を解かしたら

「これって本当に高校入試の問題なんですか?」

って言うくらい。

中学生が公立中学で週5回6時間授業で3年間勉強していた内容とほぼ同等、同量の内容を中学受験の子供は通う学校以外の時間、つまり放課後に習って復習までやらなければならない、その意味と重みを考えてほしい。

1日のうち学校で8時間過ごし、睡眠が8時間とすれば、残りの8時間でそれをやらないといけないんです。中学生が学校の授業でやっていることを小学生は放課後に復習と定着まで含めてその8時間でやらないといけないんです。

大変なんですよ。やる前からそんなことは100も承知でやるわけだから。承知じゃないとすれば、不用意な中学受験は子供を勉強嫌いにするに該当する可能性は高まります。

それをやるには覚悟も決意も応援も励ましも叱咤も援助もいる。それらがあるよっていう前提の連中が全体の半分いる。

覚悟と決意があっても挫折するような内容なのに、なければ挫折する可能性は高い。

ただそれは志望中学によっても大きく変わってくることでもあります。

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中学生が公立中学で週5回3年間勉強していた内容とほぼ同等、同量の内容を中学受験の子供は通う学校以外の時間、つまり放課後に習って復習までやるのは確かだけれど、100%やるのか70%やるのか。

いやいや、ウチは中堅校を目指すので50%でいいですよって場合もある。それはそれぞれの志望校によって負荷が変わるけれど、どんなに下位校だって中学生がやる内容を一通りはしなくちゃならない。

だから、ハードルは高い。ハードルが高いからこそ、気持ちの安定といつだって帰って暖かい場所と援助者がいる。

とまあ、だいたいいつもこういう話をするんですが、これくらい「大きな負荷がかかる」ということです。

中学受験に失敗しない親になるのための5か条とは?

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中学受験は子供を壊す可能性がある

繰り返しますが「大きな負荷」をかけることを恐れる必要はないけれど、その扱いは慎重でなければなりません。

そうでなければ、中学入試への過程を子供に経験させることで「子供を壊す」可能性があるということです。

ここでの「子供を壊す」の意味は、

  • 子供が勉強嫌いになる
  • 親子関係が壊れる
  • 子供が自分をダメ人間だと信じるに至る….etc

そうしたことから中学入試を目指す、中学受験を始めるにあたって今一度、

中学入試をわが子にさせる意味が本当にあるのか?
その覚悟はあるのか?

代価を払う、または犠牲を払う、
もしくは何かを差し出すつもりがあるのか?

これらのことについて真剣に考えてある程度の答えを中学受験を始める前に親は出して持っておいてほしい。すでに中学入試への道を歩みだしているならば、早急にこの答えを考えて出しておいてほしい。

もちろんこれらの親の結論は子供に話しても納得ができるものでなければならないのは言うまでもありません。中学受験をするのは子供だからね。最初に中学入試をする理由を考え付いたのは親でもかまわないけれど、その理由を聞かされて子供がある程度納得できるものでなければ、この先つらい道のりになりますから。

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中学入試までの大まかな流れ

なにゆえこれほど中学入試のスタート地点でしつこく問わないといけないかというと、中学入試は「入試で終わりじゃない」からです。

その前に中学入試までの大きな流れに触れておきましょう。

通常現在の中学入試では小学校4年生からの通塾が一般的です。もっと早くからやっている人もいれば、小学校5年生からスタートする人もいるでしょうが、小学校4年生で中学入試の本格的な勉強の準備段階を経て、小5から本格的な勉強が始まるのが一般的な流れです。

その小5の段階で、中学受験で必要な基礎知識をドカンと凝縮してやる。小6になると小5で習ったことをベースにもう一段階上のレベルの勉強を積み上げる。小6の夏にそれらを総復習して、小6の夏以降に今まで習ってきたことをもう一段階上の入試演習でならしていく。

こうした流れが一般的ですから、ときどき小6の夏くらいから子供の希望で中学受験をしたいという中学入試を目指す方が出てきますが、すでに述べてきた流れを踏まえますと非常に厳しい戦いになるのはよくわかると思います。

もし小6の夏まで特に中学入試の準備をしていないとすれば、通常は基礎段階をやる小5のベースがない上に小6の前半で小5のもう一段階上のレベルの勉強してきた連中と戦うことになるわけですから「拳銃対素手」の戦いみたいな様相になります。

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ただそれでは合格できないともいえない。強い決意を持って他人より遅れた分を全生活を通じて取り戻して追いつけ追い越せとやって追いつく子供がいることも事実です。

しかし、多くはその「負荷」に音を上げてしまうのが現実です。こうしたことからも「大きな負荷」がかかるという前提で、無理なく子供たちに勉強させるためにも計画的に早めはやめの準備をして臨むのが子供のためにはいいでしょう。

こうした流れを経て中学入試に臨むわけですが、ここまでたどり着くのは大変です。たどり着くといっても、半分以上の方は当初思い描いていた形からはかけ離れた中学入試になります。

「大きな負荷」が主な原因であることはいうまでもありませんが、ただ塾に行き、授業のシャワーを浴びて消化不良のまま数年を過ごせば、誰でも消化不良の中学入試になる。

消化不良にならないために、親に何ができるか?

という考えの方には、ぜひとも私たちが提唱する「親技」を実践して見て欲しいものです。

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中学入試は「入試で終わり」じゃない

問題は中学入試を終えても、それで「終わり」じゃないということなのです。

小4から塾に通い中学入試をすれば3年間は中学受験をしない子供より余分に勉強をすることになります。小5から中学受験を目指せば2年間。

しかし、これで「終わり」とはならず、どこかの私立中高一貫校に進めば、入学から少なくとも2年半は子供の勉強の様子を見ておいてやらねばなりません。

その理由は後ほど述べますが、

中学入試をやるぞ!
中学受験を目指すぞ!

って始める方は、

小4からなら
中学入試までの3年+中学入学後2年半=5年半

小5からなら
中学入試までの2年+中学入学後2年半=4年半

この年月は子供の勉強面での強いフォローが必要不可欠になるということです。勉強面での強いフォローとは、勉強が軌道に乗っているかどうか、乗っていない場合は何らかの手を打つという意味です。

中学入試までの2年間何とかがんばろうってフォローしてきた親は中学入試が終わったらホッと一息子供の勉強免から目を離します。

目を離す時の大義名分は

もう中学生なんだから、自分で・・・

だいたいこうです。

しかし、そのことによって進学した私立中高一貫校での子供の生活、ここでは主に勉強面ですが、下降傾向に入っていって、取り返しのつかないことになってしまう。

子供へのかかわり方のその密度は各家庭それぞれだけれど中学入試をするなら、そして私立中高一貫校のどこかに進むなら「中学入学後2年半」が漏れなくセットでついてくる、そう認識する必要があると私たちは考えています。

もちろん「私立中学に入ったらあとはもう自分で好きにやってね」という態度もありです。それは自由。

しかし、現在の私立中高一貫校のカリキュラムを見ると、中学入学後に勉強面がうまく軌道に乗らなかったら中高6年間の生活がかなりしんどいものになると思いますので、その先の大学入試を視野に入れている方、特に難関大学を視野に入れている方であれば、中学入学後の子供の勉強面へのフォローは欠かせないものと思います。

大変だけどおもしろい!それが中学受験

ここまで書いたことを少しまとめておきます。

最初に中学入試でかかる「大きな負荷」を恐れる必要はないけれど、その扱いは慎重でなければなりませんと書きました。

これは中学入試の過程を子供に経験させることで「子供を壊す」可能性があるので扱いは慎重でならなければなりませんとも書いた。

これらのことについて、中学受験を始める前に真剣に考えてほしい。

その上で、

中学入試をわが子にさせる意味が本当にあるのか?
その覚悟はあるのか?
代価を払う、または犠牲を払う、もしくは何かを差し出すつもりがあるのか?

これらの答えを中学受験を始める前に親は出して持っておいてほしい。

加えて、親であるあなたが子供にかかわってフォローしてやる期間は少なくとも

小4からなら
中学入試までの3年+中学入学後2年半=5年半

小5からなら
中学入試までの2年+中学入学後2年半=4年半

ですが、大丈夫ですかともお聞きしました。

その覚悟があるなら思い切って始めましょう!

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今までの話を聞いていたら、とてもじゃないが恐ろしくて始められないって!?

たしかにそうですな。

みんなそんなことは何も考えずに始めてるからね。

多くの子供たちがやっている習い事もスポーツも、みんなテキトーに始めている。もっといえば「知らないから」始められたのかもしれない。

この先は雪山で気温は低く、雪崩が時々あって、凍え死ぬこともあって、半分くらいの人は帰ってこられませんとか言われて雪山の登山へ向かえないもの。

でもね、「大きな負荷」がある登山だからこそ、登ったときの快感や達成感はやっぱり大きいし、楽しくもある。ずっと楽しいばかりじゃないけれど、声を掛け合いながら一歩一歩踏みしめるなにげない足跡は愛おしくもある。

「そんなに簡単なものじゃないんだぞ!それでも行くか」
「オー!行くぜ!行ってやる!」

そんな気持ちで始めてほしいものです、中学受験は。

大変だけどおもしろい!それが中学受験です。

子供の中学受験にハマッたお父さんはゴルフに行くなんかよりもよっぽど楽しいって言う人もいる。まあ、人それぞれです。

でも、しばしの長いたびになることだけは間違いなし。

あとはあなたの決意と覚悟次第ですな!

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