ドキュメンタリー映画「天のしずく」
ドキュメンタリー映画「天のしずく」って見たことありますか?
ドキュメンタリー映画「天のしずく」公式サイト 料理家 辰巳芳子の物語
辰巳さん曰く、
家族にお料理をつくる場合は、家族の心身の生命を守るのです。
子供が自分が大きくなりたいと思う以上に、生物としての欲求がありますから、自分の命を守ってもらえているという安心感がそこにある。
親子の絆は、そこで固まっていくはずではないかと。
勉強を子供が頑張る!ということは、こうした環境が整えられて初めて打ち込めるものです。夫婦仲が悪い家の子供は算数ができないとはよく言ったもので、安心して勉強に打ち込める環境がなければ、人間関係をずっと気にしている子供はやっぱり頭打ちになる。
料理には、特に家で子供に食べさせる料理は「おいしい」よりも大事なものがあると思いますし、それは子供たちに届く。
ホント、真の意味での成績がイイ子、伸び続ける子供に育てたいなら、ここでこんなものを読むのはなんかはほっぽり投げて、辰巳芳子さんの本でも読んでいるほうがいいんじゃないか。心からそう思います。
『あなたのために─いのちを支えるスープ』辰巳芳子著
http://tinyurl.com/byydb53
忙しいお父さん、お母さんだからこそ、限られた時間での子供との会話の時間が「勉強のことばっかり」であってはならないというのは、ここでも何度も書きました。
極端な言い方をすれば、勉強をさせるために、勉強以外の学校の話を聞いてやる、友達との話を聞いてやることが必要になってくる。
「最近なんか学校で事件はないか?」って聞いてやる。学校や塾で起こった事件を聞けば、まず話しやすい。そして、子供のその話しぶりや善悪の価値判断なんかによって子供の「今」が見えるからです。
→ 【親のノウハウ】中学受験は親の受験。親が変われば、子供も変わります。
私は、あまのじゃくなので、世の中にお手軽で便利なものが出たときには、その逆をすることに価値を見いだします。
料理もホント忙しい私たちにとっては便利になりましたよね?
その便利さに甘えない・・・という面があって、つまりそれは手間がかかるということですが、それが子供たちに伝わる原動力になるのではないでしょうか。
子供のために忙しく働いている(それだけじゃないですが)ことが伝わっている家庭とそうでない家庭があります。そういう家庭では、料理というのは1つの手段ですが、料理に手間をかけてみるのも、1つの方法でしょう。
もちろん料理でなくてもかまいません。それがなんなのかについて考えさせてくれるのが辰巳芳子さんの映画になると思います。
ぜひ一度ご覧になって下さい。
ドキュメンタリー映画「天のしずく」公式サイト
料理家 辰巳芳子の物語
http://tennoshizuku.com/
いろいろな子供たちを見ていて、現代の子供たちには、
辰巳さんが言う
自分の命を守ってもらえているという安心感
がどんどん欠けてきている。
明らかに時代的には安心で安全になってきているのでしょうが、子供たちから「自分の命を守ってもらえているという安心感」が失われていっているように思われます。
ドンドン話しかけましょうよ
もう1つ、辰巳さんでもイイ作物を作る農家の方でも、「素材」に対してずっと話しかけているように思います。
台風が接近して収穫前の田んぼに見回りに行って、
「台風が接近していますが、頑張って下さいよ」
とか声をかけている農家の方を以前テレビで見たことがありますが、この声かけというんでしょうか。
実はこれが一番イイやり方ではないかと私は密かに思っています。
仕事から帰宅したら子供たちはもう寝ていた。寝ている子供らに話しかけたらいいんじゃないでしょうか。
言うことを聞かない、勉強しない子供たちにも、声をかけてやってほしい。面と向かって言えないなら、寝ている姿を見ていってやって下さい。
「明日は大事なテストだけど、自分の持っている力を出せばいいだけだからね」
とか
「受験はしんどいですか?くたびれるだろうけど応援しているからね」
とか、「物言わぬ素材」に問いかけてみる。もちろん、相手は「素材」だから声を発しないわけですが、料理ならアクが出るとか、柔らかくなりすぎたとか、大工仕事なら柱が曲がったとか、子供なら「できない!」って言うという反応が出る。
そしたら、
「どうしてアクが出たんだろうね?」
「どうして柱は曲がっちゃったんだろうね?」
「どうしてできる問題をできないって言うんだろうね?」
って次の問いかけが出る。
自問自答とは違うんですよ。問いかけて反応を見て問いかける。
→ 【お母さんからの相談】子供の勉強をそばで見ているが、いつもバトルになってしまう
「素材」なら文句を言わないから自分で考えなくちゃいけないでしょ。子供は「素材」じゃないけど、親にモノを言わないなら、「素材」と一緒と考えてみてはどうでしょうかね。
いいものを創っている方っていうのは、どうも「物言わぬ素材」に常に声をかけているような気がするんですが、どうでしょう?
やってみるべし!!